AIやネットの自動生成にはない「仏弟子」としての本質とは?
最近、インターネットで「戒名メーカー」と検索すると、自分の名前や性格を入れるだけで自動的に文字を組み合わせてくれる無料のサービスや、ゲームの機能、さらにはAIが自動で戒名を作成してくれる便利な時代になってきました 。
戒名メーカーのページはこちらをご覧ください

実は先日、ある映画関係の方から「映画の中で使う戒名が必要なので、無料で作ってもらえませんか?」というご相談をいただきました。その方は「ネットの無料戒名メーカーで済ませようと思ったけれど、お寺でタダで作ってくれるならお願いしたくて」とおっしゃるのです。
私はこれまで、数多くの映画やドラマの戒名監修や協力を喜んでお引き受けしてきました 作品が良くなってほしいという一心で、そのバックボーンまで深く考えてお授けしています。なぜなら、作中で使われたお戒名は、映像として末代まで残る大切なものだからです
しかし、そのご相談をいただいた時は、少し寂しく、カチンと来てしまいました。
「自動生成でいい」「タダで簡単に手に入る文字の羅列でいい」という考えの裏には、「戒名の本当の意味」が抜け落ちてしまっているからです。
今回は、誰もが簡単に文字を作れる現代だからこそ知っておきたい、「自分で戒名を付けることのメリットとデメリット」について、ホームページでも共有させていただきます。
自分で戒名を付ける「最大のデメリット」:葬儀の現場で起こる現実
「お寺に払う戒名料が高いから、自分で考えておこう」 そう考えて、ご自身で戒名を決められる方がいらっしゃいます。しかし、ここには非常に大きな落とし穴(デメリット)があります [03:36]。
もし、自分で考えたお戒名のメモを、ご葬儀の際にお坊さんへ「本人が自分で考えた戒名です。これでお葬式をしてください」と手渡したとします。
その時、お坊さんはなんとおっしゃるでしょうか 。 多くの場合、こう言われます。
「そうですか、ご自分で考えられたのですね。分かりました。では、その文字を使って、私からお授けいたしましょう。」 [04:09]
お分かりいただけますでしょうか 。 お葬式(葬儀)という儀式は、ただお経を読んでいるだけではありません。故人様が仏様の弟子になるための「受戒(じゅかい)」を行い、仏弟子としての戒律を授ける非常に厳格な儀式です。

そのため、ご自身で文字を用意していたとしても、お坊さんに儀式(お授け)をしてもらう以上、お布施は必要になります 。 それどころか、お寺からすると「遺族の細かい希望(指定の文字)を叶えて葬儀を行う」という形になるため、一律の基準よりもかえってお布施の額が高くなってしまうケースすらあるのです [04:41, 04:48]。
「せっかく自分で考えたのに、結局高額なお布施がかかってしまった……」 これが、事前の相談なく「自分で勝手に決めておく」ことの最大のデメリットです。
もし、本当に生前戒名として安心を得たいのであれば、事前に信頼できるお寺としっかりやり取りを重ね、「生前のうちに、正式な仏弟子としてお戒名を授かっておく(生前戒名)」のが本来のあり方(建前)であり、最も安心できる方法です。
自分で戒名を考える「最大のメリット」:仏教の本質と出会い、生き方が変わる
一方で、自分で戒名を「考えてみる」ことには、非常に素晴らしいメリットがあります。
皆さんは「自分の名前くらい、自分で簡単に決められる」と思われるかもしれません。しかし、いざ実際に自分で戒名を考えようとしてみると、これが驚くほど決まらないのです [06:03, 06:10]。
「松代まで、自分の生きた証として戸籍や過去帳に刻まれていく名前だ」 そう思うと、あれこれ考えて翌朝には「やっぱりこっちにしよう」、また次の日には「いや、あっちにしよう」と、堂々巡りになってしまいます。
なぜこれほど難しいのか。 それは、戒名とは単に好きな漢字を集めた「ニックネーム」ではなく、仏弟子としての戒律を授かり、これからの人生の道標となる「誓いの名前」だからです [06:49, 06:57]。
自分で真剣に文字を悩むプロセスを経ることで、次のような素晴らしい気づきが生まれます。
- 戒名の本当の本質が理解できるようになる 「戒名はお葬式の時のための、ただの高い商品だと思っていたけれど、そうではなかったんだ」と、これまでの誤解や勘違いが解けていきます 。
- 今この瞬間からの「生き方」がガラリと変わる 最近では、私より若い40代・50代の方が「仏弟子として新しい名前を授かり、これからの人生を前向きに歩んでいきたい」と生前戒名を求められるケースがとても増えています 。 戸籍上の名前を変えるのは大変ですが、仏弟子としての名前(生前戒名)を持つことで、心持ちがホッと引き締まり、新しい第二の人生を生き生きと歩み直すことができるようになります 。
自分自身のこれまでの人生を振り返り、「自分はどう生きてきたのか」「これからどう生きていきたいのか」を見つめ直す。 これこそが、自分で戒名を考えてみる何よりのメリット(本質的な価値)なのです 。
最後に
私たちは、亡くなった方が家族にとっての「邪魔者」として忘れ去られるのではなく、「仏様となって、残された家族をいつでも、いつまでも優しく見守ってくれる存在」になるのだと考えています
死後も自分が仏様として誰かの役に立ち、みんなに手を合わせてもらえる安心の拠り所を作ること 。そして、生きている「今」をより心豊かに身軽に生きること。それが、お戒名が持つ本当の力です 。
「自分でいくつかの文字を考えてみたけれど、仏教のルールとしてこれで合っているのかな?」 「自分のこれまでの人生の歩みを、お戒名に反映させたい」
という方は、ベースの想いを持ったまま、どうぞお気軽に本寿院までご相談ください。 皆様が心から納得のいく、生涯の拠り所となるお戒名を一緒にお調えし、お授けさせていただきます。
今回の内容はYouTube動画でも、私の言葉で詳しくお話ししています。ぜひ合わせてご覧ください。
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