生前戒名(せいぜんかいみょう)とは、生存しているうちに仏の弟子となる証しとして授かる戒名のことです。
古くから戒名は「亡くなった後に贈られる名前」と思われがちですが、本来は仏教の戒律を守ることを誓った人に授けられる「仏弟子(ぶつでし)としての名前」であり、生前に授かることこそが本来のあり方とされています。
近年、終活の普及にともない注目を集めている生前戒名について、その主なメリットや注意点を分かりやすく解説します。
◆ 生前戒名の3つのメリット
経済的な負担を軽減できる(費用を抑えられる)
一般的に、葬儀の際に急遽戒名を依頼するとお布施が高額になる傾向があります。一方、生前戒名であれば、お寺の定めた授与式や法要(授戒会など)を通じて比較的抑えられた費用(お布施)で授かることができるケースが多く、残された家族の経済的負担を減らせます。
自分の希望や個性を反映できる
通常の戒名は、遺族から故人の人柄を聞いた住職が決めますが、生前であれば住職と直接相談が可能です。「自分の歩んできた人生」や「好きな漢字」を伝え、納得のいく、愛着の持てる名前を自ら選ぶことができます。
死生観が定まり、安心感を得られる
生きているうちに仏弟子としての名を持つことで、これまでの人生を振り返り、これからの生き方を見つめ直すきっかけになります。「死後の準備が整った」という心の平穏や安心感を得られるのも大きな魅力です。
◆ 注意すべきポイント
家族や親族の理解を得ておく
事前の相談なしに生前戒名を授かると、本人の亡き後、遺族が葬儀や納骨の際に戸惑う原因になります。必ず家族に意図を伝え、同意を得ておきましょう。
菩提寺(お付き合いのあるお寺)に相談する
すでに先祖代々のお墓がある菩提寺を無視して、別のお寺やインターネットの格安サービスなどで生前戒名を授かってしまうと、「その戒名では納骨を認めない」とトラブルになる恐れがあります。必ずお墓を管理しているお寺に相談・依頼してください。
◆ まとめ
生前戒名は、決して不吉なものではなく、「これからの人生をより良く生きるため」そして「大切な家族に負担をかけないため」の、前向きな終活の選択肢です。興味がある場合は、まずはご自身の菩提寺や信頼できるお寺に相談してみることから始めてみてはいかがでしょうか。
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