本日は、当院で戒名を授かり、これから樹木葬にて納骨をされるご家族からいただいた心温まるお礼の葉書をご紹介するとともに、現代のお墓事情において非常に重要な「戒名と菩提寺(ぼだいじ)の関係」についてお話しさせていただきます。
近年、樹木葬や散骨など、供養の形が多様化しています。しかし、その根底にある仏教の教えや、お寺とのお付き合いのルールを知らないと、思わぬトラブルに発展することがあります。これから終活をお考えの方、お墓の購入を検討されている方は、ぜひ最後までお読みください。
動画のタイムスタンプ(目次)
動画の進行に合わせて、以下の内容をお話ししております。
- 00:00 – 01:25 はじめに:ご遺族からのお礼状のご紹介
- 01:25 – 04:07 最も重要な確認事項:菩提寺(ぼだいじ)の有無について
- 04:07 – 05:09 樹木葬をご検討の方へ:戒名とお墓の順番
- 05:09 – 06:20 本寿院は「戒名をつけるだけの会社」ではありません
- 06:20 – 08:07 おわりに:皆様へのメッセージとYouTubeチャンネルのご案内
1. ご遺族から寄せられたお礼の葉書
おはようございます。本寿院の三休でございます。 先日、当院で妻の法名(戒名)を授かり、今後「樹木葬」の墓地に納骨をされるという方から、大変丁寧なお礼の葉書を頂戴いたしました。
「この度は妻の法名をつけてくださり、ありがとうございました。初めてのことで分からないことが多かったのですが、住職さんや本寿院の方々の分かりやすく丁寧な説明により、納得できる内容でした。今後は樹木葬で納骨になります。素敵なご縁があったと思っています。」
このようなお言葉をいただき、私共も大変嬉しく思っております。初めてのお身内のご不幸では、お葬式からお墓のことまで分からないことばかりで、ご不安に思われるのは当然のことです。当院では、皆様が心から納得し、安心してお見送りができるよう、丁寧なご説明を心がけております。
2. 【最重要事項】戒名を授かる前に確認すべき「菩提寺」の存在
今回、お墓や戒名についてご相談を受ける中で、皆様に「まず一番最初に、そして最も大切に確認していただきたいこと」があります。
それは、「ご自身の家に『菩提寺(ぼだいじ)』があるかどうか」ということです。
菩提寺(ぼだいじ)とは?
菩提寺とは、先祖代々のお墓がお寺の境内墓地にあり、長年にわたってそのお寺の住職に葬儀や法要、御供養をお願いしている「かかりつけのお寺様」のことです。
もし、皆様の家に代々お付き合いのある菩提寺がある場合、当院(本寿院)のような他のお寺で戒名を授かることは原則として推奨しておりません。なぜなら、当院で戒名をお授けしたとしても、いざ納骨の段階になって菩提寺のご住職から「当院の戒名ではないから納骨はできません」と断られてしまうケースが後を絶たないからです。
なぜ、他のお寺の戒名では断られるのか?
「戒名料(お布施)がお寺に入らないから怒っているのでは?」と誤解される方がいらっしゃいますが、決してそういった金銭的な問題ではありません。
戒名を授かるということは、「授戒(じゅかい)」といい、仏様のお弟子になるという大変厳粛な儀式です。つまり、戒名を授けたお寺の住職が「師匠」となり、故人様が「弟子」になるという「師弟関係」が結ばれるのです。
菩提寺の境内にあるお墓に入るということは、その菩提寺のご住職の教えを乞い、御供養をしていただくことを意味します。それにもかかわらず、全く別の師匠(他のお寺の住職)から戒名をもらってきてしまっては、菩提寺のご住職としては「私はこの方の師匠ではないのだから、今後の法要やご供養を引き受けることはできない」となってしまうのです。

実際にあったトラブルとキャンセル対応
先日もこんな事例がありました。「戒名をつけてほしい」とご依頼があり、菩提寺の有無をお尋ねしたところ「ないです」とのお答えでしたので、当院で戒名をお授けしました。
しかし後日、実はご親戚が管理している菩提寺が存在していたことが発覚し、そのお寺に納骨に行こうとしたところ、ご住職からひどく叱られてしまったそうです。「そのまま納骨できると思っていたが、ダメだと言われた。申し訳ないが戒名をキャンセルできないか」とご相談を受けました。
当院では、1週間以内など一定の条件のもとであればキャンセルやご返金を承ることは可能です。しかし、一度仏弟子としての名前(戒名)を授かったものを白紙に戻すというのは、故人様にとっても決して良いことではありません。
ですから、菩提寺がある場合は、必ず菩提寺のご住職にご相談し、ご住職から戒名を授かってください。当院にご依頼いただくのは、菩提寺が全く無い方や、お寺とのお付き合いが途絶えてしまっている方に限らせていただいております。
3. 樹木葬と戒名 ~スムーズな手続きの順番~
さて、今回お礼状をいただいた方のケースに戻りましょう。この方は、ご自宅近くのお寺さんが運営する「樹木葬」に納骨されるご予定です。
近年大人気の樹木葬ですが、気をつけなければならないポイントがあります。それは「すでに樹木葬に申し込んでいるか、これから申し込むか」というタイミングです。
パターンA:すでに樹木葬(お寺の墓地)に申し込んでいる場合
もし、すでに特定の樹木葬に申し込みを済ませていて、そこに入る権利がある場合。その樹木葬を管理しているのが特定のお寺であれば、やはりそのお寺のご住職に「外部で戒名をもらっても良いか?」を確認する必要があります。多くの場合、「うちの樹木葬に入るなら、うちのお寺で戒名を授かってください」と言われる可能性があります。
パターンB:これから樹木葬を探し、申し込む場合(今回のケース)
今回の方はこちらのケースでした。まだ樹木葬の申し込みはしておらず、「これから当院で授かった戒名を持って、近所の樹木葬に申し込む」という段階です。
この場合は全く問題ありません。お寺側から見れば「すでに戒名を授かっている(仏弟子となっている)方が、うちの樹木葬に入りたいと来られた」という形になります。今後のご供養はその樹木葬を管理するお寺様にお願いすることになりますので、非常にスムーズにご縁を結ぶことができます。
お墓というものは、やはり「自分たちの家の近所にある」ということが、いつでもお参りに行けるため一番相応しいと考えております。ご自宅の近くで、故人様にとってもご遺族にとっても良いご縁(お墓)が見つかったのであれば、それが何よりの供養となります。
4. 本寿院の活動について ~私たちは「お寺」です~
時折、「本寿院さんは、インターネットで戒名をつけるだけの会社ですよね?」と誤解されることがあります。同業の住職からもそのような言葉をかけられたことがありますが、それは大きな誤りです。
私たちは、戒名を販売する業者ではなく、れっきとした「お寺(宗教法人)」です。
お寺としての本来の役割を果たすため、以下のような多岐にわたる活動を真摯に行っております。
- ご葬儀・法要の執行: お葬式はもちろん、四十九日、一周忌、三回忌などのご法要を執り行います。
- 全国への出張法要: 東京のお寺ですが、ご要望があれば全国どこへでも伺います(来週は北海道へ四十九日法要に伺う予定です)。
- 仏教講座・座禅会・写経会: 一般の方向けに、仏教の教えに触れる機会を定期的に設けています。
- つちぼとけ教室: 粘土でご自身の仏様を作る心の教室を開催しています。
- お骨仏(こつぼとけ): お墓のことでお悩みの方のために、ご遺骨で仏像を造立し、胎内に納骨する「究極の供養(3万円~)」を行っております。お骨は邪魔者ではなく、仏様となって私たちを見守ってくださいます。生前予約をされる方も多くいらっしゃいます。
このように、私たちは日々皆様の供養と向き合っております。遠方への移動は、私自身の体調の都合で飛行機に乗れないこともあり、代わりの僧侶が伺うこともございますが、皆様とのご縁を何より大切に考えております。
5. 皆様へ ~ご縁を大切に~
今回は当院とご縁があり、戒名をお授けさせていただきました。ご自宅近くの樹木葬でご供養されるとのこと、心より安寧をお祈り申し上げます。
今後、仏事のことで何かご相談があったり、少し仏教を学んでみたいと思われたり、あるいは「つちぼとけを供養のために作ってみたい」と思われた際には、いつでも本寿院にお立ち寄りください。お参りにお越しいただけることを、心よりお待ち申し上げております。
YouTubeチャンネルのご案内
最後までお読みいただき、ありがとうございました。 本寿院では、皆様の仏事に関する疑問にお答えするため、2つのYouTubeチャンネルを運営しております。
- 本寿院 つちぼとけチャンネル: 仏教の教えや日々の法話、供養のあり方など、幅広いお話をさせていただいております。
- 三休の戒名チャンネル: 戒名の意味や費用、選び方など、戒名に関する疑問に特化したチャンネルです。
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皆様の終活やご供養が、心安らかなものとなりますよう、深く念じております。ありがとうございました。


