犯罪者の戒名について質問とありますので
この場をかりて、お返事申し上げます。
お浄土とは?
まず、御仏の浄土(仏さまの世界)とはどんなところでしょうか?
その世界に行きたいと願ったものは、等しく成仏が約束されています。
また、もしその世界で苦しみ事があるのであれば、私は仏をやめると宣言されているのです。
あの世の世界は、仏さまに任せておけばいいのです。
「私」が仏さまに救われるのであって、他の方が救われようとそうでなかろうと、考える必要はないのです。
もっというと、あの人は悪い人だったから、地獄に落ちてほしい。私より悪い人だから、悪い世界に行ってほしい。
と願う心は、この俗世で考える世界と同じであるのです。
この世界と同じ欲望にまみれたが仏さまの世界ではないのです。
もっとも、その世界に産まれた方は、仏さまの導きでいつも心が満たされ、欲望の心もおこらないのです。
それが、阿弥陀経というお経に説かれています。
戒名は、すべて平等です。ですから、比べることもありません。
ただ、現世においては、差別戒名というものも存在します。
現在は、差別戒名に関して、付け直す運動が各地で行われています。
仏様は平等の世界
戒名の種類であの世の世界が変わることはございません。
それは、どのお寺の和尚様もそのようにお答えになります。
しかし、現実にはこの俗世界と同じように、身分を分けたいと願う方もあります。
仏教は、葬式仏教だ!
死者をお布施の多寡で分けている
差別している。
と批判を受ける事を聞くのもよくございます。
ここで、戒名とは何か?仏教とは何か?根本的な事を見失っていることにきずきませんか
戒名は「生者」のためにある
仏教は、生きている人のためにあるのですよ。
お坊さんがすべて葬儀をするのではありません。例えば、東大寺や薬師寺の僧侶は葬儀を行いません。
そうです。
仏教の教えは、私たちが生きていく中で、悩み苦しみ、そして、解決に向かって希望の光がさす教えです。
ですから、戒名は、「改名」ではなく、戒律を授かる事を意味します
生きている人に授けるのが「戒名」です。
そう知ると如何でしょうか?
先祖に院号があるという事は、社会のためにつくされたという事であります。
生前に社会のために活動をされ、立派な戒名を授かる事は誉な事ではないでしょうか?
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