戒名の付け直し・もらい直しはできる?〜追贈や宗派の違いについて〜
お寺ネットの仏事相談でも多く寄せられるご質問が「戒名の付け直し、もらい直しはできますか?」です。 基本的に付け直しは可能です。しかし、その内容によっては違ってきます ここでは、戒名の付け直し(追贈)や宗派の違いによる付け直しなど、具体的なケースについて詳しく解説します。
戒名にランクはない。戒名は本来みな平等
戒名は本来二文字であり、そこに上下やランクはありません。しかし、現実には「院号」「居士」「信士」などの呼称とお布施の金額が結びつき、誤解されることも多いのです。戒名料は商品ではなく、お寺を支えるお布施です。経済的理由で一番下の戒名を選んだ結果、後から悩まれる方も少なくありません。
ケース1:院号を後から授かる「追贈」
先祖代々「院号居士」「院号大姉」が並ぶ中、亡き父だけが「信士」となり、親族から「なぜお父さんだけ院号がないのか」と言われて悩むケースがあります。この場合、後から院号を授けることを「追贈」と言います。 追贈によって、家族や親戚が安心して手を合わせられるようになり、供養の気持ちも整います。当院では目安として三万円のお布施で対応しています。
ケース2:葬儀時と宗派が違っていた場合
葬儀の際に慌ただしく宗派を間違えてしまい、後から「先祖代々は浄土真宗だった」と気付くこともあります。宗派によって戒名には特徴があり、浄土真宗は「釋」、浄土宗は「誉」、日蓮宗は「日」などを冠します。 このような場合、宗派にこだわるのであれば、その宗派のお寺様から新たに授かり直す必要があります。当院では宗派にこだわらない戒名授与も可能です。
ケース3:先祖より立派な戒名をつけてしまった場合
先祖は「信士」であるのに、亡き父に「院号居士」を授けてしまい「先祖を超えてしまったのでは」と悩む方もいます。戒名そのものに上下はありませんが、気になる場合は「先祖の戒名を追贈して揃える」方法もあります。 ただし、墓石や位牌の刻字は変更が難しいため、将来を見据えたご相談が大切です。
生前戒名を授かる安心
生前に戒名を授かる「生前戒名」は、ご本人にとっても遺族にとっても大きな安心につながります。 「自分の戒名はこれ」と決めておけば、残された家族が迷うこともありません。当院では目安として三万円で生前戒名をお授けしています。これは金額の問題ではなく、人生を安心して締めくくるための大切なご供養です。
まとめ:戒名の付け直し・もらい直しは相談を
戒名に上下はありませんが、先祖や家族の安心のために「追贈」や「宗派に合わせた付け直し」が必要になる場合もあります。大切なのは金額ではなく、供養の心です。 もし「戒名の付け直し」「もらい直し」でお悩みでしたら、どうぞお気軽にご相談ください。
関連ページ: 戒名の授与について(本寿院公式)
※本記事は「戒名 付け直し」「戒名 もらい直し」「追贈」「生前戒名」をお探しの方に向けてまとめています。
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