当院では、つちぼとけと言って、陶芸で仏像を作り、作らせていただいております。
その際、仏像というのは、ただ存在するのではなく、仏典に説かれた、誓願が表現されています。
ですから、仏像を見て、国宝なのか?重要文化財なのか?
運慶作?快慶作?などと美術的に見るのではなく、仏像の本質を見てくださいとお話ししております。
なぜ?そのような姿をしているのか?
どちらに向いているのか?
何を持っているのか?怒っているのか?笑っているのか?
周りの仏様は?などなど、
仏様を向き合い、心で会話してみてください。
本堂に座って、仏様を見ていると不思議と声が聞こえてきますよ。

2025年3月25日 世田谷区にある、浄真寺 九品仏に参拝させていただきました。
ここは、浄土宗のお寺として、江戸時代に創建されました。
広大な敷地にたくさんの伽藍がある由緒正しいお寺です。
門をくぐると、地獄があります。

地獄には、閻魔大王がおられます。
嘘をついたら、閻魔さんに舌を抜かれてしまいます。
奪衣婆と言われるように、服を脱がされ、木にかけられます。
そのしなり具合で、この世での悪行がバレてしまう。
まるで、ビデオデッキのようにやってきたことが映し出されます。
そこには、賽の河原があり、鬼たちが脅します。
しかし、大丈夫。

お地蔵様が、待機して救ってくださいます。
お地蔵様の別の姿が、閻魔大王だとも言われます。
怖い顔をしていますが、実は優しい心をお持ちの仏様です。
賽の河原にいる子供達も、お地蔵様が優しく導いてくださいます
お地蔵様は、6地蔵とも言われ、地獄・餓鬼・修羅・畜生・人間・天界の6つの世界にどこに行っても救ってくださるといういみです。
六道輪廻と言われるように、もし地獄や三悪道に落ちたとしても大丈夫。
ちゃんと地蔵さんが救いにやってきてくださいます。

続いて、本堂に進みます。
本堂は、釈迦牟尼仏
お釈迦さまの説法が聞こえてきます。
人生は、苦しみの連続である。その苦しみを逃げてはいけない。
しっかりと受け止めるのだぞ。
その横には、五劫思惟の阿弥陀如来がおられます。
人間は、わかっていても弱い者。涙を流し、悲鳴をあげて、苦しんでしまいます。
そんな衆生をどうして救おうか?一生懸命考えていてくださる阿弥陀様がおられます。

そして、西方には、9体の阿弥陀様が鎮座されています。
上品 下品と私たちは言いますが、これは、阿弥陀様のことです。
じょうひんとは読まず、「ジョウボン」と読みます。
よーく阿弥陀様の顔を見てください。
なんとも言えない優しいお顔をされています。
私たちの苦しみなんて大したことない事。
大丈夫 だいじょうぶと、私たちを包んでくださいます。
そして、手を見ると「OK」サインです。
いっぱい精進して頑張った方を「上品な人」大丈夫だよ
全然信心できず、悪いことばかりしていた「下品な人」
大丈夫だよ。
信心の度合いを9種類に分けて、どんな人でも救ってくださる。
大丈夫 大丈夫
安心してくださいね。
失敗ばかり、人に迷惑かけてばかり、
でも大丈夫 大丈夫だよと阿弥陀様の声が聞こえてきます。

こんな私でも、救ってくださる。
必ず救ってくださる。
もう安心。安心しました。
さあ、救いの言葉を唱えましょう
「南無阿弥陀仏」
もう一度
「南無阿弥陀仏」
大きな声で
「南無阿弥陀仏」
すでに救われていました。合掌
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