戒名講座:池袋コミュニティカレッジ主催
2023年3月7日火曜日 池袋コミュニティカレッジ主催 戒名とお墓じまい・終活講座にお伺いしました。
こちらでは、2015年7月に戒名講座を開講して以来、年に3回ほど 戒名講座とつちぼとけ講座を行っております
早いもので、8年程が過ぎます。
当初は、東部カルチャーで行っておりましたが、いつしか西部コミカレさんよりお声がかかるようになり、現在まで続いております。
多い時では、30名ほどの受講者がおられるのですが、コロナ禍になってから、数名の少人数で行っております。
人数が多い方が、私(講師)としては、反応があり、やりがいがある反面、全体的な話になってしまい、受講者からするとご自分の悩みを解決できない場合がありました。
戒名講座に受講される方は、
1:自分の生前戒名をどうしようか?悩んでおられる方
2:親の生前戒名について悩んでおられる方
3:最近亡くなった親族の没後戒名について悩んでおられる方
4:戒名の歴史を研究されたい方
5:有名人の戒名について学びたい方
6:寺院関係者が偵察?に来られる場合
など、様々でございます。
戒名とは・・・とお話ししても、それで結局自分の戒名を付けるには?どうすれば良いの?
親の戒名について、お布施について・・・など具体的な質問が多々出てきます。
ですから、少人数の方が、反対にじっくりその方の悩みを解決できる 相談できる時間となり、とても好評を得ております。
自分たちご夫婦の戒名を考えて参加された方
冒頭、何か質問はありませんか?とお聞きしますと、女性の方から、
Q:講義中の録音はしても良いでしょうか?
A:はい、大丈夫です。ご自分が視聴されるためであれば問題ございません。
しかしながら、講座を面白くするために、勝手な解釈や勉強不足のために間違った事を話す場合がありますが、その場合はご了解ください。
私は、明治大学のゲスト講師や、専門学校で先生をしておりましたが、生徒に教える場合は、間違ったことは許されません。ですから授業では、しっかしと資料や授業内容にそって話す必要があります。
でも、今回のような場合は、堅苦しい授業より、面白く「戒名とは何か?」を理解していただきたいと考え脱線する場合もございます。
また、午後1時からの講座は、一番難しいのも事実です。昼食をとられた後ですので、だんだん眠くなってきます。
それは、まさに講師と受講者の戦いだと思っており、受講者を寝かすことなく授業を終えれば講師の勝ち。授業中に生徒が寝てしまったら、講師の負けであると勝手に考えております。
Q:戒名に誉は必ず入らないといけないのでしょうか?
A:必ず入らなければならに事はありませんが、先祖に「誉号」があれば、同じように「譽号」がふさわしいと思います。ただ、浄土宗だけでなく、どの宗派からでも授かる事は出来ます。
写真は、三重県松坂市にご法事にお伺いをして、その際、浄土宗のお寺の前を通った時に看板を見つけたものです。
このように入行から伝法まで、お寺で修行され特別な儀式に参列・受法された方が、浄土宗ではとても高位な「誉」が授与されることになっております。浄土宗の第五祖である「定慧上人」が仏蓮社良誉と称したのに始るといわれています。
安倍元総理の戒名を紹介しつつ、譽号についてお話いたしました。
安倍元首相は、浄土宗でもあり、増上寺で葬儀が行われました。(国葬儀は、無宗教です)
安倍元首相が、五重相伝を受けたという話は聞いたことがございません。本来であれば、生前に受法伝授をうけて、「譽号」となるのですが、現代では、亡くなってから葬儀の時に伝授してお授けするケースが多くなりました。
また、「誉」をお授けするのは、浄土宗ばかりではございません。誉=浄土宗ではなく、各宗派でもお授けしている文字となります
Q:主人と私の生前戒名を考えてきたので見ていただきたい
A:はい、大丈夫です。講座内で皆様と共に考えてみましょう
ご主人は、銀行関係のお仕事をされておられたので「瑞寶院」
なかなか良い院号です。それに対して、奥様は「瑞泉院」
これも良いですねとお話しすると、「瑞泉」というお酒(泡盛)があるので、どうでしょうか?との質問です
(私的には、とても大好きなお酒の一つで。。。と言った後で後悔。のんべえ住職がばれてしまいました。)
お酒の名前に入っているから、悪いよりいい文字であると考えます。
瑞々しい清流の泉ですから、奥様には、とてもピッタリではないでしょうか?
といった具合に、戒名の採点をしつつ、講座を進めてまいりました。
Q:庭観という道号はどうでしょうか?
A:庭を趣味にされておられたのでしょうか?とお聞きしたところ、テニスがとても上手な方で、旅行が趣味だそうです。
なるほど、その思いはわかりますが、この道号からそこまで見るのは難しいでしょう。
旅行好きの方は、とても多いので、特徴でもなんでもありませんね。
ただ、テニスで賞をとられたという事ですから、私であれば「庭秀」「庭優」「庭勝」「庭運」もしくは、どうしても旅行を入れたいのであれば「庭雲」テニスを楽しみながら、雲のように巡っておられたという意味にしますですかね。と即興で考えたことですから・・・
Q:主人の先祖は、釋〇〇となる浄土真宗ですが、奥様の両親は、院号居士の9文字です。
A:この場合、奥様は、ご主人に合わせて 釋尼〇〇となります。とお答えしたところ、えーそんなに短いんですか。何だか寂しいですね。という意見がありました。
浄土真宗は、戒名とは言わず法名と言います。なぜ、法名というか・・・という説明をしたうえで、院号や道号・位号について説明させていただきました。
決して長ければ良いというものではありません。しかしながら、嫁がれた奥様は、嫁ぎ先に合わせて授かられるのが、一番良いと考えます。夫婦の位牌を並べた時(浄土真宗には原則位牌はありませんが)、奥様の戒名が長いとやはりつり合いが取れないのも事実です。
このように、戒名の意味や相談についてお話しさせていただきました。
終了後、別の講座になりますが、つちぼとけ教室も開催をし、戒名講座から2名の方が引き続いて参加されました。
次回の池袋コミュニティカレッジ講座は、6月6日です
その前に、2023年3月18日 オンラインにて本寿院で開催します。ライブ放送(無料)ですのでどうぞご覧ください
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