水子供養はしなくてはいけないのですか?
三休でございます。
最近、当院には水子供養に関するご相談が多く寄せられています。
その中でも特に多いのが、
「水子供養は必ずしなければいけないのでしょうか?」
というご質問です。

水子さんの立場で考えてみる
まずは、水子さんの立場になって考えてみていただきたいと思います。
お腹の中の命は、必ず 「生きたい、生きたい」 と懸命に生きています。
しかしながら、さまざまな事情により、親のご判断で生まれてくることができなかった場合もあります。それは決して責めるべきことではありません。
ですが、
「ごめんね、産んであげられなくて」
という親としての思いは、自然な心の動きであり、その気持ちこそが供養の原点です。

供養とは「我が子を仏様に託す祈り」
供養とは、
「どうか仏様、我が子を導いてください」
「幸せへとお守りください」
という、深い祈りを仏様に託す行いです。
我が子の幸せを祈らずして、
いったい誰がその子の幸せを祈るのでしょうか。
だからこそ私は、
🌸 水子供養は必ずなされることが大切と考えています。

水子供養の方法はいくつもあります
水子供養と聞くと
「高額なお布施が必要なのでは?」
「正式な法要をしなければならないのでは?」
と心配される方も多くおられます。
しかし、供養の本質は 形式ではなく “思い” です。
供養の方法の例
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お地蔵さまの前に行って手を合わせる
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ご自宅で静かに手を合わせる
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写経を奉納する
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当院の「つちぼとけ体験」でお地蔵さまを作る
(お地蔵さまが我が子を導いてくださるという祈り)
どの方法でも構いません。
大切なのは、我が子の幸せを願う 真心 です。

「忘れることが供養」は間違いです
時に、「嫌なことは忘れなさい。忘れることが供養だ。」
と言われる方もおられます。
しかし私は、
❌ これは大きな間違いだと思います。
ご先祖様には1周忌・3回忌・十三回忌と続くように、
亡き我が子もまた 私たちと同じ一つの大切な命 です。
どうか命日を大切に覚えてあげてください。

命日には、心静かに我が子を思う時間を
例えば3回忌を迎える時、
仏様の前で静かに手を合わせ、
「今日は三回忌だね。どうか仏様、導いてください」
と祈りを届ける。
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お花を供え
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蝋燭を灯し
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お線香を手向け
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少しのお供物を備える
それだけで立派なご供養です。

最後に 〜 親だからこそ届く祈り 〜
我が子の幸せを願い、
苦しみのない仏様の世界へと導かれることを願う。
この心こそが、水子供養の本質です。
お母さま・お父さまの祈りは、
必ず水子さんに届いています。
どうか心の奥底から祈り、
その優しい思いを大切になさってください。


