供養した事で繋がった「縁」

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水子供養を通じて新しい命を授かった体験談と、供養の本当の意味

本寿院では、これまでに数多くの方が水子供養に訪れ、供養をした事によって悲しみから前を向く方々を見て参りました。
今回は、実際にいただいたお葉書をもとに、供養の持つ力や意味についてお伝えいたします。
水子供養に悩んでいる方、不安を抱えている方の心が少しでも楽になり、新しい一歩を踏み出すきっかけとなれば幸いです。

お地蔵さん

供養の先にある希望

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実際に届いたお葉書:水子供養のあとに妊娠が判明しました

「先日はご供養して頂き、誠に有難う御座いました。住職様の温かいお言葉に心が救われた様に感じました。実は2年半、不妊治療を続けていたものの中々授かることが出来ずに居たのですが、水子供養をしたその後に妊娠が判明致しました。どうか水子の霊が新しい命を守ってくれたらと願っています。落ち着いたら挨拶に行きたいと思います。素敵な戒名もありがとうございました。」

このようなお声を頂ける事は、住職としても本当に嬉しい瞬間です。
「水子供養をきっかけに心が救われ、その後に新しい命を授かった」というご報告は、これまでにも少なくありません。

お参りの際に「赤ちゃんを授かりました」とご報告くださり、さらに水子様のお位牌に「兄弟ができたよ」とお伝えになる方もいらっしゃいます。これは供養の尊いご縁の広がりであり、私たち僧侶にとっても大きな喜びです。

親子

新しい命が宿った縁

なぜ水子供養をすると心が落ち着くのか

多くの方が水子供養を前に「自分で何とか(我が子の為に)何かしてやらなければ」と思い悩まれます。
中絶や流産など様々な事情で子供を亡くされた方は、自分を責め続けたり

「本当にこれで良いのだろうか」

と不安を抱えたりします。その為、写経をしたり、自宅の仏壇で手を合わせたりする方も多くいらっしゃいます。

しかし、心の中にはどうしても拭いきれないトゲのようなものが残るのです。
「もし生きていれば今頃は5歳だったのではないか」「お盆に帰ってくるのではないか」など、亡き子を想う気持ちは消える事がありません。

そんな時こそ「仏様に託す事」が供養の本当の意味なのです。

夫婦

我が子の為に出来る事

お地蔵様に託すことが本当の供養

お地蔵様は「六道能化の地蔵菩薩」と呼ばれています。
六道とは、地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上という六つの世界のこと。お地蔵様は「どこに生まれ変わっていても、必ず救いに行く」と誓われています。

つまり、どんな場所にあっても必ずお子さまを導いてくださるのです。
親が自分の力で子どもを成仏させる事は出来ません。しかし、お地蔵様に託す事で初めて子供は仏様の導きを受ける事が出来ます。

だからこそ、供養とは「私達の力で何とかする」ものではなく「仏様に託す」事なのです。

地蔵菩薩

仏様に我が子を託す

戒名を授かる意味と安心

本寿院では水子様に戒名を授けています。(*戒名供養・永代供養申込の方)
戒名とは「仏弟子としての名前」です。戒名を頂くことで、その子は仏様の弟子として迎え入れられ、正式に仏様の導きによって極楽浄土に往生されるのです。

親として「どうか仏様、導いて下さい」と祈る事、それが真の供養の姿であり、心の安心につながります。

戒名を授かった水子様は、仏様のもとからご両親を見守り、「お父さんお母さん、どうか幸せに」と祈ってくれているのです。
私達が子供の為に祈るように、子供もまたあの世から親を祈ってくれている――そのことに気づいた時、多くの方が涙を流しながら安心を得られます。

お地蔵様

戒名を授かり仏弟子として導いて頂く

新しい命を授かるご縁

不思議なことですが、水子供養をきっかけに妊娠されたという方は決して少なくありません。
もちろん医学的に説明出来る事ではありませんが、心の不安が和らぎ、気持ちが前向きになることで新しい命を迎える準備が整うのかもしれません。

「水子様のお陰で授かる事が出来た」「仏様のお導きだ」と受け止め、感謝の気持ちを持って生活される方が多いのです。

供養は亡き子の為であると同時に、生きている親自身の為でもあります。心の整理をつけ、感謝の気持ちを持ちながら日々を歩むこと。 それこそが供養の大切な役割なのです。

妊婦

供養をした事で授かった命

水子供養を迷われている方へ

「もう何年も経ってしまったから今さら供養できないのではないか」とお悩みの方もいらっしゃいます。
しかし、供養に「遅すぎる」ということはありません。 供養をしてあげたい。そう思った時が供養のタイミングなのかもしれません。

水子様はいつでも親の祈りを待っています。

どうか安心して仏様に託していただければと思います。

祈り

ご縁に感謝する祈り

まとめ:どうぞ赤ちゃんを連れてご報告にお越しください

本寿院では、供養の後に新しい命を授かり、赤ちゃんを連れて「兄弟ができたよ」とお参りくださる方が数多くいらっしゃいます。
その姿は、供養のご縁がつながり、仏様の慈悲が広がっている証だと感じます。

どうぞ安心して、いつでもお参りください。皆さまのお越しを心よりお待ちしております。

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この記事を書いた人

本寿院住職 三浦 尊明
比叡山高校卒業  大正大学仏教学部卒業 
平成8年 円宗院 
平成14年 本寿院住職となり現在に至る。
読売文化センター講師
NHKカルチャー講師
NPO法人かけこみ相談センター理事長
NPO法人日本投扇興保存振興会理事長

◆つちぼとけ(陶芸で仏像を造る)を通じた仏教活動を全国各地で開催している。

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