俗名で葬儀を行いました。戒名は必要でしょうか?
池袋コミュニティカレッジ(西武百貨店内)にて「なかなか聞けない戒名の話」と題して戒名の講演を行いました。今回で101回目となります。(次回は、3月4日です。コミュニティカレッジ)
先日、母を亡くし、俗名で葬儀を行いました。
- その時は、どうしていいのか?
- 宗教をもたない私たちにとって「何宗?がいいのか?」
- 宗派を理解してからにした方がいいのか?
- どうして送ったらいいのか?
- どう供養していけばいいのか?
- お墓が違う宗派であれば、トラブルになるのでは?
葬儀社さんと相談して俗名のまま葬儀を行いました。
しかし、最近になって父が「戒名がないと成仏できないんでは?」と言い出して、インターネットで調べて急ぎ参加しましたとの事
戒名は、必ず必要です。
ちょっと昔では、戒名なしでの葬儀はあり得ませんでした。
なぜなら、葬儀式は、故人を授戒させ、仏弟子として送り出す儀式だからです。
戒名は、文字を付けただけではありません。
仏様と結縁し、引導を渡すものです。
その戒名に、その方の生きざまが表現されていくのです。
キリスト教であれば「天国」
仏教であれば「極楽」「浄土」
無宗教であれば、どこに行くのでしょうか?
「極楽」を形どったのが、宇治の平等院です。
来世に願うと共に、遺族は仏のご縁に感謝し、仏に託し、安心するのです。
戒名講座で多い意見
- 第1位が「戒名を自分で付けてもいいですか?」
- 第2位に「戒名は必要ですか?」
読売新聞の統計では、実に56%の方が戒名はいらないとお答えになっておられます。
私は、続けて質問します。
なぜ?戒名がいらないのでしょうか?
すると多くの方は
「だって戒名代が高い!お金がかかる」
といった経済的ない問題です。
そこで私はこう切り返します。
「ならば私が無料で戒名をお授けしましょう。それでは如何でしょうか?」
当院では、当初は「無料」と打ち出しておりました。しかし、無料はかえって困られる。
そこで、3万円という目安にしたまでです。(3万円というと安売りと批判されますが・・・)
戒名料が高いと不満を漏らされる前に、
- 戒名料はなぜ?高いのか?
- そして何のために使われているのか?
- お寺とは何か?
一度考えてみてください。
菩提寺がなぜ?存在し、どのように活動しているのか?
49日までに本位牌が必要です
通常、葬儀の後、初七日・27日・37日・47日・57日・67日・77日と死出の旅路に出ると考えられています。
49日間は、私の両親もそうでしたが、何だか近くにいるような感じを受けておりました。
そして、49日にあの世のご先祖の仲間入りをすると古くから信じられています。
だから、49日を過ぎ出迎えるお盆を新盆といい、7月に亡くなった場合、来年になるのです。
香典も、「ご霊前」から「ご仏前」へとかわっていくのです。
菩提寺がない場合は、ご自宅でされるしかありません。
なを、当院関係寺院(本寿院(東京大田区)・円宗院(神奈川県平塚市)・広徳寺(埼玉県本庄市)・尊星王院(栃木県日光市)・大福院(千葉県市原市)・本寿院本院(滋賀県大津市)では、どなたでも法事を承っております。
当院から戒名をお授けした方はもちろん、別のお寺で戒名を授かった方も当院にて法事を行う事が出来ます。
遠方に菩提寺がある場合は、その和尚さんをつれて当院にて法事をされる方もあります。
そのように、法事に悩む方の受け入れを行っているめずらしいお寺です。
さて、まずは、49日法要は過ぎてから行うことは出来ませんので、
まずは、49日をいつ?どこで?されるかを検討ください。
今からですと、お正月になりますので、出来れば、お正月前の本年中に49日法要を済まされる方が良いでしょう。
当院の場合であれば、戒名を授かるのは、3~4日。それから位牌を発注し、本位牌が出来るのが今の時期2週間ほど
そう考えるとあまり時間がありません。
平成30年12月3日 三浦尊明
コメント