生前戒名を授かった方からの感謝の手紙をきっかけに、僧侶が戒名の持つ意味や、戒名を通して自分の人生を見つめ直すことの大切さをお話しいたします。
戒名とは単なる名前ではなく、仏弟子としての人生を歩む上での指針となるものです。
戒名とは何か?
戒名をなぜ?授かりたいのか?戒名の本質について考えて行きましょう。
住職の手紙に込められた思い
ある日、私は読者の方から一通の手紙を受け取りました。それは、生前戒名を授かったという感謝の手紙でした。手紙には、私の著書「戒名を自分で付けてもいいですか?」を読んだことがきっかけで、ご自身の戒名をじっくりと考え、決めることができたという喜びが綴られていました。
読者の方の言葉は、私にとって大きな感動となりました。戒名とは、単なる名前ではなく、仏弟子としての人生を歩む上での指針となるもの。そう信じていた私にとって、読者の方の言葉は、その考えが間違っていなかったことを証明してくれました。
戒名とは何か?
よく「戒名」というと、亡くなってからつけるものというイメージが強いのではないでしょうか。しかし、本来、戒名とは、生きているうちに仏弟子となり、戒律を守ることを誓った時にいただくものです。
ひろさちや先生は、戒名を「仏教におけるクリスチャンネーム」と表現されていました。まさにその通りだと思います。仏様のお名前をいただき、自分の人生をもう一度歩み出す。それが戒名なのです。
戒名を通して自分を見つめ直す
私は、僧侶になる際に、本名を戒名に改めました。
その瞬間から、私は心機一転、新たな自分として生き始めることができました。戒名を持つことは、自分自身と向き合い、より良い自分へと成長するためのきっかけとなるのです。
生前戒名を授かることは、自分の人生を深く見つめ直す素晴らしい機会です。ご自身の戒名を通して、どのような生き方をしたいのか、仏教の教えをどのように活かしていきたいのか、じっくりと考えてみてください。
戒名と人生
戒名を持つことは、単に名前を変えることではありません。それは、仏弟子としての人生を歩むための決意表明であり、自分自身との約束でもあります。戒名に恥じないよう、精進していくことで、より豊かな人生を送ることができるでしょう。
まとめ
生前戒名を通して、私たちは自分自身と向き合い、より良い人生を送るためのヒントを得ることができます。戒名を持つことは、決して特別な人のみができることではありません。誰でも、自分の人生をより豊かにするために、戒名を持つことを検討してみてはいかがでしょうか。
動画全文
生前戒名を授かった方から お礼のお葉書を頂戴をいたしました
ご住職様 この度は私の生前戒名をお授けいただき ありがとうございました
ご住職の著書を読ませていただき 自分で戒名を考え、長い時間悩みましたが なんとか決めることができ ご住職に送ることができました
今までの自分を顧みるとともに これからの人生を歩むにあたって 良い道しるべになったと思います
お授けいただいた戒名に恥じぬように 精進して参りたいと思います この度は本当にありがとうございました
ありがとうございました
またおめでとうございました 仏弟子となられたわけです
いつもお話しすることではありますが 戒名というのは 死んでからの名前ではございません
生きているうちに仏弟子、仏様となって 戒律ですね 戒律を守りますと誓った時にいただくのが この戒名でございます
そうするとなんだか自分のまた別の名前
ひろさちや先生は キリスト教で言うとクリスチャンネーム っていうのがあるんですけれども 仏教だとブディストネームだ っていう風に言っておられましたけど まさにそうだと思いますね
仏様のお名前をいただいて そして自分の人生をもう一度歩み出す ということですね
先日もこれは寺の僧侶のものですが 在家から僧侶になり そして戒名をいただいて そしてその戒名でもって 自分の本名がですね それを正式に本名まで書いたんですね これは特殊な例、私もそうです
昔は州道という名前だったんですが 出家得度をして 10歳の時に出家得度をして 尊明となりました 師匠が亡くなって一周忌の時に 自分の名前本名を戸籍上から 全部こう変更したんですね 変更したらね、不思議とね 心機一転なんかこう 自分の生き方が全然変わってくるんですね
三休っていうのは道号ですから 私の本名戒名は尊名なんですね 一休宗純ってあるように 一休さんもあれも戒名じゃない あれは道号なんですね だから私は通称普通にはこう 三休というような形を使うんです
つちぼとけを作ったり 書を書いたりする時にはですね でも正式には尊明 ちょっと皆さん 分かりにくいかもしれませんけれど でもこうして生前に戒名を授かる 私はねいろんなところで 戒名講座をさせていただいております そうすると自分の戒名をつけたいって 言って来られる方やっぱり多いんですね
だから自分で戒名をつけてもいいですか っていう本も 出版をさせていただいております でもそんな中でですね そんな簡単にできないです 1度やってみてくださいっていうんですね
1度やってみてこの方も長い時間かかって やっと決まりました そうなんです
自分の戒名っていうんだけれども そんな簡単にだって末代まで続くんですよ 墓石に刻まれ位牌に刻まれて もう途中で変えた嫌だ こっちがいいっていうわけには いかないんですよね
だからど真剣に考え ど真剣に考える時には 戒名って一体なんだろうなと思って そしてこの戒名をつけた時に 自分本当にこの戒名に恥じないように 生きていかなきゃいけないな 仏様に笑われないように 仏弟子として歩んでいかなきゃいけないなと そう思えた時に私は人生が もっともっと有意義で輝いてくる そんな人生になりますよ
と そうお話をさせていただいているんですね こうして生前に戒名を授かられて 本当におめでとうございます
いいことなんです喜ばしいことなんです 本当は生きてるうちに授かることなんですよ
死んでからでは意味がないんです でも死んでからっていうのが もう今では 当たり前になっておりますけれども でもできたら生前のうちに お授かりになるのがいいと思います ありがとうございました
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