戒名を自分でつけてもいいですか?
「戒名を自分で付けてもいいですか?」
青娥書房発行 2015年9月20日発行
著者:本寿院 住職 三浦尊明
本代:1500円+税+送料
戒名を、自分で付けて授かって第二の人生をスタートさせよう。
いま求められる駆け込み寺・本寿院住職からのメッセージ!
著者略歴
三浦/尊明 みうらそんみょう
1969年、円満院門跡第56世・三浦道明大僧正の三男として生まれる。比叡山高校卒業後、大正大学仏教学部に学ぶ。以来、仏道修行に邁進。「つちぼとけ(土仏)」を通じた仏教活動を全国各地で行っている。また、社会福祉活動にも力を注ぎ、平成18年には東久迩宮祈念記念賞を受賞。宗教法人本寿院、同円宗院住職。華道・保粋遠州流家元、NPO法人かけこみ相談センター理事長。読売・日本テレビ文化センター、NHK学園オープンカレッジの講師を務めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
登録情報
出版社 : 青娥書房 (2015/9/1)
発売日 : 2015/9/1
言語 : 日本語
単行本 : 189ページ
ISBN-10 : 4790603334
ISBN-13 : 978-4790603337
目次
はじめに
私は陶芸で仏様を作るお坊さんとして全国各地に伺いたくさんの方とともにつちぼとけを作ってまいりました
約2時間 陶芸教室のように一緒に座ってつちぼとけを作っていると私が僧であることから、ここぞとばかり参加者から質問が投げられます
葬儀のこと法事のこと仏事のことそして一番多いのが戒名のことです
「父の葬儀で100万円も取られました。戒名はどうして高いのでしょう?」
「前の住職は良かったのですが、若い住職はお金のことばかりで、戒名の種類によって寄付を求めてくる。」
「院号をやめて信士に変えて戒名のランクを下げることは出来ないのでしょうか?」
「母の戒名に院号がありますが、介護している父の戒名も院号にしなければならないのでしょうか?院号となるとお寺とのお付き合いができません。どうすればいいでしょうか?」
また、人生仏事の相談室「お寺ネット」やNPO法人かけこみ相談センターなど、人生仏事の相談を数万件もうけておりますと、いかに「戒名」や「葬儀」・「お墓」などの相談が多いことでしょう。
そんな相談事から、平成20年に、戒名を3万円で授ける事をはじめさせていただきました。
費用の事より供養が先と、約5千名の方のご相談をお受けさせていただきました。
戒名を三万円でつけるという活動は、たくさんの方からお礼や感動したと、励ましのお手紙を頂戴する反面、たくさんの僧侶の方から批判やご意見を頂戴しました。
そんな奮闘記を平成25年 「戒名は高い?安い?(日新報道刊)」という本にして出版させていただきましたところ、NHK学園や読売日本テレビ文化センター コープこうべなど講演依頼が寄せられるようになりました
戒名の講座を開催し、よりたくさんの方のお話を頂戴する中で、こんなにもたくさんの疑問や怒りの声があるにも関わらず、表面化されていないことに気づきました。
当初、戒名講座のでは、「戒名とは」「仏教とは」という大前提のお話しを進めてまいりました。すると、数名の方が瞑想(いねむり)に入られてしまいます。それだけ仏教の話しは、退屈なのです。
しかし、質疑応答の時間になると、
「私は真言宗ですが、戒名を安くする方法はないでしょうか?」
「私は曹洞宗ですが、次男なのでこれからお墓を求めるにはどうすればいいのでしょうか?」
「私は日蓮宗ですが、散骨するにはどうすればいいでしょうか?」などなど
今まで細かく説明してきた事などそっちのけで、自分の事情ばかりお話しされます」
そうですね。戒名問題は、様々な事情があり一概にまとめられません。
それぞれの個別の話であり、それが実際にお聞きになりたいとこなのです。
ですから最近の戒名講座では、一方的な講演内容ではなくハーバードの白熱授業にならって質問を投げかけ又投げていただき一緒に考えていく形式をとっております。
そして一緒に解決していく方法を取っております
その中でも1番多い相談が「自分で戒名をつけてもいいのでしょうか?」といったものです。
この質問にある通り、自分で戒名を付ける?
はたして、それで良いのだろうか?
菩提寺のご住職は認めてくれるか?
葬儀の時に使ってくれるか?
という質問につながります。しかし、その前にでは
なぜ?戒名を自分でつけてみたいのでしょうか?
その1:戒名にお金がかかるから?
その2:信頼できるお坊さんがいないから?
その3:自分が一番自分の事を知っているから?
と答えが返ってきます。
自分でつけてみたいが、本当に大丈夫なのか?それを知りたいという方が多いのです。
本書は
その中で起こった出来事や意見、問題などを紹介し、仏教が「わからない事がありがたい。」というのではなく、戒名とは何か?
自分でつけてみて、考えてみて、納得の戒名を授かり、新しい人生のスタートにしていただきたいと思い書かせていただきました。皆様に少しでもお役に立てるお寺でありたいと願っております
■先祖の戒名を調べてみましょう。
■ご先祖の戒名を調べてみましょう。
戒名の講座では、まずご先祖の戒名を調べましょうとお話しております。
ご先祖の戒名を見ていきますと面白いことがわかってまいります
会ったこともない先祖ではありますが戒名を見ていますと、なんだか不思議とその方のことがわかってくることがあります
例えば愛妻家であったとか、真面目な人であったとか、お仕事で大成されたとか、明るい方であったとか、お酒大好きであったとか、そうです戒名にはその方のお人柄や歩んできた生き方が表現されている場合が多いのです。
一度 父方の先祖と母方の先祖の戒名を是非お調べになってみてください
まず父方の戒名から見ていく方が良いでしょう。
院号が付いているか?もしくは釈号であるとか?日蓮さんの日がついているとか?
まず宗派が概ねわかってまいります
一般的には戒名ですが、浄土真宗では、戒律がありませんので、法名と言います。
又、日蓮宗では、法号と呼びます
先祖の戒名を見ていきますと共通点が見受けられます
例えば院号の1文字が同じであったり、戒名に同じ文字が使われていたり
私がいつもお話しすることは、まず先祖のことを思い、先祖のことを知ることです。
先祖の事を知ると不思議とご先祖に感謝の念が湧き出してきます。
私たちは、等しく先祖の恩恵を受けて生かされている存在です。
一生懸命生きられたご先祖の事を考えてみましょう。
あった事もない、数十年数百年前のご先祖様。
どの様に生きてこられたのでしょうか?
先祖の戒名
を調べる場合まずお仏壇の位牌を見てください。
戒名の文字は、何て書かれているでしょうか?
戒名の上に梵字は、ありますか?
キリーク であれば、浄土宗
阿字であれば、天台宗か真言宗
カーであれば、子供の位牌など想像できます
位牌がない場合は過去帳を見て下さい
次に仏壇があれば、本尊を見てください。
阿弥陀如来であれば、天台宗か浄土宗・浄土真宗
釈迦如来であれば、天台宗か曹洞宗、臨済宗
大日如来であれば、真言宗
南無妙法蓮華経と書いてあれば、日蓮宗です
仏壇もないといった場合は、ご両親の使っておられたお経本はございますか?
法華経であれば、天台宗か日蓮宗です。
最近は、四国巡礼や西国札所巡りなど、信仰よりも観光的に巡拝される方があります。
亡くなった母のタンスに四国巡礼の御朱印帳があったからと言って、真言宗と決めつけまれません
もし遠方にお墓がある場合どうぞこの機会にちょっと足を伸ばしてお参りになってみてください
先祖を巡るという事は、自分探しの旅でもあります。
どの様な方でも、必ず先祖がおられるのです。分家であっても、先祖からの魂は、受け継
がれているのです。よく、本家がちゃんと守っているから、分家は何もししなくてもいい
と、お話しされる方があります。
守護霊というものを信じられるでしょうか?
私は、守護霊とはご先祖様であると強く信じております。
そして、先祖はいつも、貴方を陰ながら見守っていてくださっています。
先祖にとって子孫は可愛くて仕方がないものです。
先祖が祟るなんてことは、絶対にありません。
しかし、先祖を忘れ、感謝の心が無くなり、慢心になったとき、運命のリズムが狂ってくることは事実です。
当院では、日立製作所創業者の一人から「お助け地蔵」を奉安しておりますが、先徳の恩に感謝し想いを寄せることは、必ずや企業や家庭の土台となって支えてくださっているものであります。
有名企業や老舗といわれるところをみると、必ずと言っていいほどちゃんとご先祖供養をされておられます。
反対に言うなれば、幸せを願うのであれば、ちゃんと先祖供養をしておけば間違い無いともいえると考えます。
おかげさまという言葉がありますが、まさに見えない力に感謝させていただくのです。
ここで、先祖供養するために、宗派にこだわる方が多くあります。
私の先祖は、曹洞宗だから、曹洞宗のお経を唱えないといけない。
母方の先祖は、日蓮宗だから、日蓮宗のお経を唱えなければならない。
主人の先祖は、浄土宗だから、浄土宗のお経を唱えなければならない。
ご存知でしたでしょうか?
ほとんどが、天台宗で勉強され、天台宗から分かれて行ったという事。
読み方やリズムが違っても、同じお経を唱える場合があること。
そうです。天台宗は総合仏教です。浄土教・禅・法華経すべてを学ぶのです。
ですから、宗教の母山と言われています。
宗派が違うと霊が迷うと考えている方も多くありますが、仏教は一つです。
釈迦に始まり、その考え方に学派として分かれたものです。
先祖の宗派にこだわる事は全くないのです。
ご先祖は、曹洞宗を信仰しておられたから曹洞宗ではありません。
多くの場合、檀家制度という幕府の政策によって強制的に近くのお寺に登録されたのです。
信仰からではなく、強制的に檀家となり、そのお寺との縁が生まれたのです。
ですから、日本人は、家の宗教として考えるのです。
加えて言うなれば、宗派にこだわるからいい面もあれば、悪い面もあるのです。
宗派という枠組みにこだわるということは、宗派全体を信者として支える必要がありま
す。ですから、必然としてお布施も高くなるのです。・・・・続く
戒名の特徴について
天台宗の戒名
真言宗の戒名
浄土宗の戒名
曹洞宗の戒名
臨済宗の戒名
日蓮宗の戒名
浄土真宗の戒名
付けてはいけない戒名の文字
戒名にふさわしい文字
職業に見る戒名の文字
お人柄に見る戒名の文字
性格に見る戒名の文字
■ところで、戒名とは何ですか?
戒名は、仏教徒として永遠の名前
戒名は、生前に授かるべきもの
運を引き寄せる武将たち
仏様を見方にする
人生二度生きる。新しい名前で再出発
戒名講座に受講された方の声
■ところで仏教とは何ですか?
運命と宿命
大切な先祖供養
先祖供養の実践
水子供養の因縁
ご縁の世界に生きる
先祖水子を味方に付ける
■戒名実例
親の戒名を付ける
自分の戒名を付ける
伴侶の戒名を付ける
子供の戒名を付ける
亡くなった先祖の戒名を付ける
俗名のままでいる先祖
院号がない先祖
新興宗教に入っていた先祖
行方不明の先祖
■宗派を考えてみる
宗派にこだわるか?こだわらないか?大きな差がある。
宗派を疑え
菩提寺を考える(お寺の未来)
お墓を考える(お墓の未来)
散骨という選択
手元供養という安心
お骨仏という死後の希望
葬儀はやったほうがいい。
田舎のお墓の墓じまい
■戒名を授かる方法
まず、申し込みをしてからでないとわからない
戒名を授かる流れ
没後戒名の場合
生前戒名の場合
■戒名を授かった方からの声
■戒名の批判を受けても・・・
■自分探しの旅に出よう
■49日とお盆のマンガ
■日本一「お役に立つお寺」を目指して・・・
動画で解説しております
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