令和元年 5月12日 今回から少人数での戒名講座を開講することになりました。
今までは、大きなホールで数十名といった中でお話ししてまいりましたが、
それぞれの思いがあり、すべてを満たす講座が難しかったこともあります。
戒名は、個別の相談であり、その悩みを一つでも解決していければと考えます。
今回は、ご夫婦で「終活」をされている方です。
九州より息子さんがおられる東京に出てこられ、
子供たちに迷惑をかけまいと「終活」としてお墓を購入されました
お墓は、公園墓地を購入し、夫婦だけが入るお墓であること
自分たちは、
そして、「戒名について」どうすればいいのか?
戒名はいらないのではないでしょうか?
戒名より、愛着のある「本名」ではだめでしょうか?
という相談がありました。
そうですね。戒名がいらないのであればそれでいいのではないでしょうか?
キリスト教であれば、「天国」
仏教であれば「極楽浄土」です。
何もなければ、どこに行くのでしょうか?
浮遊霊となってさまよっているのでしょうか?
「無」になるのでしょうか?
あなたは、お墓参り(先祖供養・法事)をしたことがあるでしょうか?
1周忌や3回忌 法事を通して、故人もそして遺族も救われていくのです。
それもいらないと言ってしまうと、遺族はどうすればいいのでしょうか?
「墓参りができる幸せ」があると私は考えます。
読売新聞の調査では、56%の人が戒名いらないと答えておられます。
私の講演でも、半分以上の方がいらないとお答えになります。
その方に「なぜ?戒名はいらないのでしょうか?」とお聞きします
そうすると「だってお金がかかるじゃない」と
お金の理由でいらないとおっしゃる方が多くあります。
では、私が「無料」で戒名をお授けします。どうでしょう?
経済的な事より、なぜ?戒名が必要なのか?
戒名の大切さをぜひ知っていただきたいと思います。
そもそも「戒名とは何か?」
簡単に言うと
戒名は、生きているうちに授かるものであるということです。
戒律を授かり、仏弟子となったときにいただくものです。
しかし、多くの方は、「死後の名前である」と考えておられます。
ですから、なぜ?そうなったのか?
日本の歴史や習俗を振り返りながら考えないといけません。
次に菩提寺があるのか?ないのか?によって大きなが差があります
一緒に考えることが間違いです。
菩提寺のない人は、菩提寺のない私たちとして考えればいいのです。
本家に合わせて
私の家は〇〇宗だから、〇〇宗にしなければいけないという考えが間違いです。
仏教は一つです。宗派にこだわる必要がどれだけあるでしょうか?
それが、戒名料の問題になるのです。
天台宗の戒名
真言宗の戒名
曹洞宗の戒名
日蓮宗の戒名
臨済宗の戒名
浄土真宗の戒名
浄土宗の戒名
戒名は、すべて2文字で同じであります。
あとは、宗派の特徴です。
今回は、ご先祖の戒名を拝見しながら、ご先祖についてお話ししました。
誉が入っていたので、浄土宗の戒名でしょうと拝察します。もっとも天台宗でも誉は使います。
奥様のご先祖は、「浄土宗」
ご主人のご先祖は、「浄土真宗」
求められたお墓は「真言宗」
中には、霊が迷いませんか?という質問もありますが、そんなことはありません。
全部、お釈迦様が説かれた教えです。
宗派の戒名をお話しした後は、「自分の戒名を考えました」
戒名は、文字を合わせただけではありません。ちゃんと決まりがあります。
末代まで続く戒名ですから簡単にはつけることができません。
ご先祖の戒名を参考にして、まず戒名を考えます
次に道号 そして 位号 最後に院号です。
中には
清居士・清大姉・善居士・善大姉・禅定門・禅定尼なども・・・
ご夫婦のお人柄を聞いて、職業・趣味など聞かせていただきます。
同時に、その方のお人柄を見ていきます。
夫婦で戒名をつけあうこともいいですよ。
そして、ご夫婦の戒名を即席で考えてみました。
いかがでしょうか?
自分の戒名を考えることは、死を見つめることです。
明るく楽しく、充実した仏教講座でした。
また、どうぞお参りください。合掌
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